2012/04/01

HONDAにしか作れない車,これからの時代の車の楽しさ


車の車検が近づき,毎日のドタバタをこなしながら,週末に家族でディーラーを見て回り,悩んだあげくに車を買い換える選択をした。これまで乗っていたレガシーツーリングワゴン2.0Rは,ハイオク仕様,長距離を走っても10km/L程度しか走らず,この冬の燃費は7km/L。このCR-Zは今日50kmほど走ってみて,20km/L走った。

思えば,ショーモデルとしてこの車がモーターショーに出ていた頃から今日の納車は自分の中では決まっていたのかもしれない。走らせてわかること,それは,かつて乗り回していた,スカイライン2500GTS(R32),BMW318ti(E36),そしてさきほどまで乗っていたレガシーツーリングワゴン2.0R(BP)のどれよりも安定して走り,ハンドリングに優れている。技術の進歩はすさまじい。

リッター20km/Lを走る車に大学時代に乗っていたことがある。その初代CITY E1(AA型)は我慢の車だった。エアコンがついていなかった。タイヤは扁平率82%,コーナーでのロールが激しく,ボディ自体がまるでサスペンションのようにしなっているのが乗っているとはっきりわかった。あの車は今の軽自動車よりもはるかに危ない車だったに違いない。エンジンはCVCCのCOMBAX,低速トルクに乏しく,クラッチ板はすぐにすり減ってしまった。30年前の省エネ自動車はいろんな我慢をしてようやく10モードで21km/Lを達成していたのだ。

CR-Zは我慢していない。10・15モードで25km/Lを達成しながら,ハイブリッドによるモーターアシストで,低中速トルクがビックリするほど太い。減速をしたりブレーキを踏んだりした時,電力が回生されてバッテリーに充電される。今では当たり前のハイブリッドシステムが,運転者が省エネ運転を意識していなくても,省エネ運転を自動的に実現してしまう。

トヨタのハイブリッドの方が燃費性能はすごいのだけど,マツダのスカイアクティブの方が燃費もいいのだけど,自分は走行中にエンジンを切らないHONDAのIMA方式と,車の作り方の哲学が大好きだ。こんなハイブリッドはおそらくHONDAにしか作れない。作らないに違いない。燃費だけを気にしている車ばかりの今,これからの時代の車の楽しさをこの車は教えてくれている。


納車されたのはダークピューターメタリックのCR-Z,この色なかなか見かけない。白が圧倒的に多く,次いでシルバーといった具合だ。しかし深い色合いのボディには,写真のように周囲の景色が映り込み,グラマラスなボディがはっきりとわかる。洗車は何倍も大変そうだけれども,白などの拡張色にはない造形の魅力がある。これは私のこだわりだ。

うちにはもう1台フリードという車がある。気付いてみたらこれもHONDA車,よくできた超コンパクトミニバンで,家族で出かけるために最高に便利に作られている。2台とも1500cc,対局にありながら,車の作り方の哲学はとても似ている。他の会社にできないことをやり続けるHONDAに頑張ってほしい。

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