2012/05/06

つくばスタイル【筑波実験植物園】


 つくばスタイルという雑誌がこの7~8年,年2回ほど発刊されている。つくば市に赴任して,つくば市に移り住んだ自分は,つくばスタイルは,つくばの農村で自然あふれる生活をすることぐらいにしか思っていなかったが,既に3年つくば市に実際に住んでみると,ここがいかに文化的かつ都市化された面と,全く都市化されていない自然とをあわせもつ土地であるかが分かってきたように思う。

今日は初めて筑波実験植物園という施設に行ってきた。筑波大学の隣,天久保にあるこの植物園である。植物を見るために大人300円も払うという気になかなかなれなくて,近隣に住みながら行くのは初めてだった。

結論から書くと,素晴らしい。様々な植物がきちっと管理されて栽培されている。今日はGW最終日なのに,どこにも行列がない,すれ違う人もまばら,パラソル付きの弁当を食べるベンチまで用意されている。温室は6種類の気候にあわせて管理され様々な植物に出会える。しかも,解説が丁寧で子ども連れにはうれしい。オジギソウに触って驚き,様々なにおいの植物を楽しみ,熱帯から乾燥地帯まで,様々な植物を一気に見ることができる。屋外には,まるで軽井沢や日光にでもあるような落葉樹の森が拡がり,歩道が整備され森林浴が楽しめる。敷地が14ヘクタールあるというから当然なのかもしれないが,この規模でこれだけ管理が行き届きしかも,商業施設としてではなくて教育施設として運営されているのがいい。最初は植物園なんて・・・といっていた幼稚園児達も半日植物園を満喫し,帰る時には笑顔だ。わずか3つのスタンプラリーも適切な設定でよく考えられている。担当者の工夫を感じさせられた。


これが,都内にあったら。間違いなくGW中人であふれかえるに違いない。しかしここはつくば市,わざわざここまで植物を見に来る人は少ない。この環境を大人300円で満喫できる。高校生以下は無料だ。こんなに近くに住んでいるのにこれまで訪れようとも思っていなかった自分が恥ずかしい。GW中遠くに連れて行くこともできなかったので,今日ぐらいはどこかに出かけようと来てみたのだが,子ども達に自分達夫婦が連れてきてもらったようにさえ感じている。


水辺に咲く花を,マクロレンズで撮影している同年代のお父さんを見て,自分も毎月のように来て四季を撮ってみたいと強く思った(営業目的の撮影は禁止されている)。相変わらずまともなカメラを持ち歩いていない自分は,今日もスマホのカメラで写真をとってしまっている。確か自分は写真研究部出身なんだよな・・・と思い。次は大きく引き伸ばせる機材をもってぜひ訪れたい。

筑波実験植物園は,上野にある国立科学博物館の別館である。そして,最近上野の科学博物館に展示されていた動物標本の多くが,運びこまれたらしい。実際免震構造の8階建ての真新しい建物が既に立てられ,入り口からはいくつかの標本や化石が見えた。早くオープンしてほしい。上野までいかなければ見ることもできなかった展示物が,ここでまもなく公開されようとしている。



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